コンセプト:見栄えより真のデザインを、そして空間利用効率の追求
私達は、表面的な形(見栄えの良さ)に重きを置きすぎたバランスを欠いた建物を良しとせず、本質的、本来的な良質な建物の創出を目指しています。
形状だけでないトゥルーデザインを求めて、はじめて良質な建物となりえます。
「設計デザイン-力」もご覧ください
「良質な建物」とは以下の条件のそれぞれ全てをバランスよくまとめ上げたものであり、その結果が建築主の要望にかなったものであると同時に、社会的にも価値を持った一種の市民の共有資産であることと考えます。
■ 機能的であること=使い易く、空間を有効利用していること
■ 安全であること
■ 基本的に無理のない構造であること(デザインに偏重せず)
■ 感性を刺激し、何らかの感動を与え得るデザインであること
■ 耐久性があること
■ コストパフォ−マンスが高いこと
「建物を創ること」がいかに私的な生産事業であっても、その建物の位置する地域社会に相互に影響しあい、あくまでもその中の一員である事を逃れられないということによります。
出来上がった建築物は街の景観を構成する要素の一つとして重要な役目を持つものです。
長期的展望に建てば、良い建物の集まりは良い街を創り、地域の価値を更に高め、良い街はやがてその建物の価値をも高めるようになります。
結果として建築主の利益となりえます。ライフサイクルの長い建物の経済性を、短期的な視点でのみとらえることは賢明ではありません。
■ 街との調和を計るということは重要ですが、それは隣接建物に迎合したデザインにするということではありません。
■ 地域的なル−ルが確立されているような場合を除き、残念ながら最も多く見られるほとんどの日本の都市での無秩序な街なみの中では、それぞれの建物が、いかに密度が高くデザインされているかの方が大事なことであると考えます。
このような建物は、結果として街の景観づくりに貢献できるでしょう。
■ 私達は、景観に調和し、かつ緊張感のある密度の高いデザインを心がけるようにしています。
構造安全性や設備計画を無視した「目を見張るデザイン」の建物を見かけることがありますが、これらを「グッドデザイン」であるとは考えません。
デザインを「見た目の姿」と狭義にとらえず、構造と機能とのバランスを重視しながらそれぞれの計画に応じたその建物独自のテ−マに基づいたト−タルなデザインを心がけるようにしています。
構造体はシンプルであること。構造に逆らったり、無理に本来の形状をカモフラ−ジュしたりすることは本来の美しさを損ないます。目に見える部分である空間構成(プラン)、表面的形状・形態は、直接人が長くつきあう部分であるので、逆に「非日常性」をテ−マに「深み」と「層」のある構成により「味わいを」出したいと思います。
そのモチ−フは、それぞれの計画ごとに設定されますが、私達がアジアの一員で、遠い過去から歴史的な連続性を持っているということを認識し、アジアのイメ−ジを尊重しています。ただし、欧米様式も含め、自分なりに消化する事のない単純な模倣は意味がないと考えます。
さまざまな法的な規制により外観形態の自由度の少ない都市型建物の場合、往々にして構造に無理のある設計が横行しています。大型地震でも被害を受けない耐震性を有することを前提として、基本計画案の作成段階から「構造計画」も同時に進行させます。
また、この耐震性、耐久性の確保は「工事監理」とセットされてはじめて達成されるのです。
特に、市街地の狭い敷地での計画に自信と実績があります。
当事務所は設計と施工を一体で行ういわゆる「兼業事務所」ではありません。個人的色彩の強い小規模事務所でありますが、 建築士事務所としては理想を目指したいと考えています。
つまり、建築主より直接業務の委託を受け、建築主の意向を充分に把握して設計図を作成し、最も適した施工者の選定と厳正な工事監理をおこない、当社の理念に基づいて業務を成し遂げ、よって建築主及び社会の期待に答えたいと考えています。
■ 「工事監理」が「設計」より重要であるという意味ではありません。「設計」は、一般のユーザーの方々もその意味をおおよそ把握していますが、その重要性に比較して「工事監理」については、一般の方はもちろん我々専門家の中でも充分に認識されていません。
大地震の度に、建築基準法通りに建物が建てられていない現実やあたかもそれに対応するシステムが無いかのような報道がありますが、私たちの見解では、せっかく存在する「工事監理」というシステムを軽視している我々建築界および一般社会の認識不足を是正すべきであると言えます。
■ 「工事監理」は、工事施工者の工事が設計図の通りであるかをチェックする業務であり、基本的に全責任を負う施工者の工事を、より完全なものにするための二重安全弁的機能を果たすもので、当事務所の考案したシステムも採用してこの業務にあたっています。
当事務所は、昭和57年の第2次臨調に関連して建設省の要請により発足した建築士会の「工事監理強化対策検討特別委員会」のメンバ−に、日建設計、大成建設等の大手設計事務所、建設会社に交じって建設省推薦により参加した実績がありますが、長くこの工事監理の充実に前向きに取り組んでいる姿勢を買われたものと自負しています。
建築専門紙(建築知識誌)に2年以上に渡り小規模事務所の実務的な工事監理のノウハウについて連載を持ち、又、全国の建築士事務所を対象とした「管理講習会」のテキストの執筆や講師の受持ちなどの実績を有しています。
■ 実際の現場ではなかなか教科書通りに行うことが難しい工事監理業務ですが、当事務所ではより完成度の高い工事監理を進めていきます。
■ 建築主の考え、希望を丹念にお聞きします。与えられた条件のなかで、全ての要望をかなえられることは不可能であっても、優先順位にしたがって極力達成率を高めるよう熟考します
■ プランニングでは、考え得るあらゆる可能性を検討します。構造、デザイン、設備、コスト等のバランスのとれたプランをまとめるには、多くのシミュレ−ションを行ないますが、CADシステムの採用により更に効率を高めています。
■ 特に、都市型建築で多い狭小敷地の場合、空間を最大限に生かした計画の必要がありますが、このような設計には実績もあり、自信を持っています。
■ 用途的には、住宅、共同住宅、住宅を含む複合ビルを得意としています。又、社寺建築は、数奇屋建築を得意とする施工者とのネットワークもあり積極的に取り組んでいきたいと考えています。
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